新人看護師の多くは、注射に苦手意識を持っているようです。特に、採血や点滴の多い診療科目に配属された場合は、注射を避けることはできません。
注射のスキルは患者さんが看護師の能力を判定するバロメーターになっているふしもあり、なかなか注射が上手くいかないと「ダメな看護師」の烙印を押されてしまうこともあります。
新人看護師が注射のスキルアップをするには数をこなすしかありませんが、一番磨くべきなのは血管を探し出すスキルです。

新人看護師は血管が探しにくい子供や高齢者の注射を任されることは少ないですが、スキルが身についていないと血管が探しやすい成人男性でも注射できる血管を見つけられないことがあります。
目視だけでなく、手で触って血管の状態を確認しながら探すことで、注射に適した血管を見つけやすくなります。駆血しすぎると患者さんに痛みを与えるだけでなく血管も探しにくくなってしまうので、きつく締めすぎないようにしましょう。
なかなか血管が出ない場合は、蒸しタオルで温めて血管を拡張させると見つけやすいです。

また、せっかく血管を見つけても逃げてしまう場合は、穿刺する位置から少し離れた皮膚を引っ張ると血管が逃げにくくなります。
苦手意識を持ったまま注射に挑むと余計に注射が上手くいかなくなることが多いため、自分はベテランだと思い込みリラックスした気分で行うことも大事です。
スキルアップとともに、メンタル面も強くする必要があるでしょう。